息を止めるの | ナノ

0903
3/3



「明日、リランの子を見に真王陛下がここへくるの」

「真王陛下が…?」

エサルさんに呼び出され、放たれた言葉に少し驚いた。

真王自ら…?

「それは、すごいですね…」

「ええ、それでお願いがあるのだけど」

「なんでしょう」

ここで働くみとして、自分にできることはなるべくしようと決めている。

それを知ってでのお願いだろうと言葉を待っていると、

息を吐いてエサルさんは呟いた。

「エリンを、守ってほしいの」

「それは…、なぜ」

エリンを守ろうと誓ったことはエサルさんには言っていないが

事情はエサルさんは知っているはず。

どうゆう意味なのか知りたかった。真王陛下に関係することだろうと思ったから。

「王獣は人に慣れぬものでしょう…?」

「…そう、でうね」

王獣は人に慣れないもの。私もエリンがリランと一緒に飛ぶところをみたときは

驚いた。

それと同じようにありえないのだ、王獣とここまで近づけるものは。

だからこそエリンはこれから何かに利用されるかもしれない。

世界を動かす者達には必ず黒いものたちがいるのだから。

きっと戦争に巻き込まれたりする、そんなことエリンは望んでなどいない。

「エリンには目立たないようにといってあるけれど、何かあったら、貴方があの子を止めて欲しいの」

それに頷くとエサルさんは笑った。

それにほほえみ返すと、口を開いた。

「私はこことエリンを守ると決めましたから」

「…戦闘民族となれば安心ね、でも貴方もだいぶ目立つから被り物は外さないように」

「はい。」










   

[しおりを挟む]
  back  home


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -