運命の女神 | ナノ

罰は世界が終わったその時に
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「運命の女神…?なんだそりゃ」

「どこかで聞いたような、ないような」

荻野目苹果を探すため、

その子が乗っているだろう電車に乗り込こんで、

イスに座って、考える。

どこかで聞いたような気がするのになぁ。

「っていうかピングドラムとか運命の女神とか本当にいるのかな…」

「さぁな、陽毬のためだ、」

「たとえその運命の女神が人であろうと…」

「殺す、っていうのか?!」

人だからまずいんじゃないか…、

そんな、陽毬は確かに大切だ、

でも、人を殺すなんて……、

「晶馬、陽毬はそいつを殺さなきゃ死ぬんだぞ……」

「分かってる…っ…」

でも、俺には…ムリだっ…

「お前が無理なのはわかってるさ、」

「…兄貴、」

兄貴の瞳は決意が固まっている瞳だった、

俺には比べようがない、

家族の想いがあるんだ。

家族の想いを兄貴にだけは背負わせたくない、


「そういえばお前、陽毬が一回死んだとき……、相当変だったな」

「…はぁ?」

「一人でしゃべってただろ」

「………は?」




   

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