運命の女神 | ナノ

それこそが真実の呪い
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「あのね、私、大切な友達のために塗り替えをしたいの」

「…何をしたいの?」

目の前で私を見つめる、

選ばれた特別な子。

桃色の髪に茶橙色の瞳、

「あのタワーを消したいの、これで…できるよね?」

「できるけれど…代償は重いわ…」

「それでもいいのっ」

「ダメ…私が変わりにあのタワーを消すわ、だから貴方は乗り換えないで」

やっと出会えた特別な子、

貴方を失いたくない。

貴方を傷つけられたくない、


「じゃあ__が代償を負ってしまう!」

「それでもいいわ」

「ダメだよ…そんなこと、貴方がこれを与えてくれた…。だから」

「……消えないで」

「…消えないよ。」






―――





「過去、消えない過去…」

あの子は大事な子だった。

ひとりぼっちだった私に、笑いかけてくれた大切な子。

消えてしまったあの子、




それは呪い、


私の呪い。



この世界が終わるまで、

解放されない呪い。




あの子と出会わなければ、



きっとあの子は消えなかった。




呪われることもなかったのにね、






もう戻れない。


なら、運命を変えよう。



   

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