運命の女神 | ナノ

これは全てを消し去る
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「晶馬君がっ…」

晶馬君が誘拐された。

日記を差し出さないと、晶馬君が危ない…

お兄さんには絶対に渡すなと言われたけど…

「でも、これは桃果の…っ」

今までずっと運命通りにしてきた。

「……その日記」

「貴方は…」

目の前にはあの少女がいた。

綺麗な女の子。

不思議な女の子。

日記を見て、無表情のまま視線を合わせた。

「ねぇ教えて、どうすればいい?」

「それは貴方が決めることよ」

「…でも、どうすればいいのか分からない」

「私に聞いても、同じなはず」

瞳を閉じた少女が近づいてきて、

私の胸に向かって手を伸ばした。

「貴方の答えはココにある。」

「……、」

「そうすれば運命の通りに進めるわ」

心、ということ…?

私は…

彼を、晶馬君を助けたい…、

気づいたら少女の姿は消えていた。


   

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