運命の女神 | ナノ

1902
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暗い病室の中、電灯の光が眞悧を照らしていた。

その表情には笑みが浮かんでいる、眞悧の口はゆっくりと開いた。


「やっと僕の元に来てくれたね」

眞悧が手を伸ばした先には、銀色の髪の少女がいた。

少女は笑うことはなかった、ゆっくりと眞悧を見て、瞳を閉じて、また開く。

「…僕があげたプレゼント、喜んでくれた?」

少女は答えることはなかった、

プレゼント、眞悧が少女に与えたのは呪いだった。

自分しか見なくなるように、自分しか求められなくなるように

ずっと、ずっと昔に少女に与えた呪い。

「…シビれるだろう?あの呪いは」

少女はゆっくりと息を吐き出すと、瞳を閉じた。

「……呪いは、呪い…素敵な呪いなんかひとつもないんだよ」

「…それでも、君は最終的には僕を求めるんだ」

交差するい瞳、少女の真紅の中の金色の輝きは衰えることはなく、輝き続けている。

「さぁ、僕に笑いかけてくれ…ずっと一緒にいよう」

眞悧が少女の腕を取ろうとしたが、その手をはらう。

金色の輝きを持つその真紅の瞳で眞悧の瞳を見つめると、小さな声を発した。

「やっと分かったの、教えて……どこにいるの?」

「…なにが?」

「……桃果は、どこにいるの?」












教えて、真実を


   

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