運命の女神 | ナノ
罰は世界が終わったその時に3/3
運命が回り出した、
感じる――…
「また会えたね、」
懐かしい、声が聞こえた。
「ずっと、探してたんだ…君の事。」
あぁ、あの子の友人だ、
あの子の守りたかった者だ、
「……君はきっと僕を忘れているかもしれない、
でも…僕は君のことをずっと探していた。」
「貴方は私に出会うべきではなかった、」
彼は言った、
昔言った、
私が好きだと。
私を愛していると、
だから、僕を愛してと。
「私は、貴方を愛せない。」
「…わかってるよ、もうずっと昔の想いだ…、あの子のおかげで僕は変われた、君への想いを打ち消すことができた。」
そう、
あの子は特別だった。
ただ一人、壁をやぶって、
運命を変えれる素質を持った子だった。
「だから、今度は僕が」
彼の瞳は昔は綺麗だった、
キラキラ光って、あの子を見ていた。
「私はもうあの子の運命を変えないわ」
もう、
変えられない、
私は罪を犯した。
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