運命の女神 | ナノ
罰は世界が終わったその時に2/3
「見て、サンちゃんこれが運命の女神の本だよ」
「きゅきゅ」
隣で座っているペンギン3号。
陽毬はホコリをとったその本を開くと、
また1ページめくった。
「えーっと、前の続きはーっと」
確か、“運命の女神には絶対に会ってはいけない”
運命の女神に絶対にあってはいけない。
会った者は皆、
女神に恋をする。
「…恋……?」
少し瞳を見開いた陽毬、
「晶ちゃんは…会ってないよね!そんなこと一言も言ってなかったし!でもすごいなぁ運命の女神さんは〜!!」
「きゅきゅ」
「きっとすごく綺麗な人なんだろうね、いいなぁ〜…」
またもう1ページめくると、
また文字だけのページが広がった。
「ん?運命の女神に出会えるもの。
それは選ばれた者だけ…?」
それに少しガッカリしたように、陽毬の肩が下がった。
「そんな、じゃあ私はきっと会えないよね
私は特別でもなんでもないもの。」
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