曖昧 | ナノ

まんざらでもない
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「……」

たいちょう

そう叫んだら

クラサメの視線はゆっくりとこちらに向いた。

うぎゃぁ!!カッコイイ!!!

口元が見えないその表情!最高!グッジョブ!!

「……ってあたしの印象変な人になってない?!」

そう青い顔で呟くと、

エースがため息をついたのが分かった。

「大丈夫だ、君の印象は最初から最悪だ」

え、今なんて…?

「何したあたしぃぃ!!!!!」

何をしたんだ!

クラサメに何をしたんだぁぁ……

「あれはほんとに面白かったなぁ!」

「あたし、何したの」

恐る恐るジャックに聞いてみると、
ジャックが笑いながら口を開いた。

「だからNO NAMEが隊長に…」

「無駄なこと話してないでさっさと教科書開け」

それに息を呑んで

教科書を開いた。

一体なにをしたんだ…
あ、あたしぃぃい!

最悪ってひどいよ…

かなり悪いって…

これじゃクラサメさんとのきゃぴきゃぴな妄想が全て最悪で終わってしまう!!

「これで授業を終わるが、各自復習しておくように。ちなみに前のテストの赤点はジャック」

「え〜俺〜?」

「この後マンツーマンでたっぷり
追試だ」

う、羨ましい………

「隊長!あたしのテスト名前ちゃんと書いてありました?!多分採点ミスだと…」

「君は満点だ」

く、くそぅ……

何やってんだよあたし。

追試ぐらい分かれよ!

コンニャロウ!

「ほんとNO NAMEって隊長好きだよねぇ」

「好きだよ、もう結婚してるから」

「くだらない妄想はよせよせ!」

「黙れナイン!」

空気が一瞬凍りついた

「な、なんだよ…」

「妄想の何が悪い」

「……とりあえず全部悪いし、キモイ」

キーィーッ!

ムカつく!別にいいじゃん!!

「あーあ、行っちゃったよNO NAME、とりあえずエース追いかけてよ」

「…なんで僕」

「あんたが飼育係でしょ!」

いつ決まったんだ。

そう疑問に思いながらもエースはNO NAMEの後を追った。

「あんな隊長バカ…」


     

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