私 | ナノ
あったかいね2/2
「また来たよ」
いつも私に寄ってくるチョコボを撫でれば、
気持ちよさそうに瞳を閉じた。
相変わらずここの星は綺麗だ、
空を眺めていると、人の足音が聞こえた。
「!」
あの青年かと思ったが、
違かった。
「コラ、チチリ、くずぐったいって…」
チチリ、そう呼ばれたチョコボを愛しげに撫でていた。
それを見ていると、ふに目が会った。
やば、またみつかっちゃったよ…
まぁいずれ魔導院に行くことになるのなら、
いいのかも。
「…こんばんわ」
小さくそう言うと、目の前の彼は微笑んだ。
その笑顔はとても綺麗だな、
ってなんとなく思った。
「女の子が来るなんて珍しいな」
「結構前から来てるよ、」
「そうなのか、じゃあ俺は運がないな…今まで会えなかったなんて」
その言葉に少し微笑むと、
目の前の青年は近づいてきた。
「俺はイザナ、」
「私はNO NAME」
「よろしく、」
差し伸べられた手をとると。
またイザナは笑った。
瞳を細めて、穏やかに微笑んだ彼から
何か暖かいものを感じた。
「貴方、なんだかあったかいね」
その微笑みも暖かさも、全部。
私が貰えたらいいのに
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