私 | ナノ

あったかいね
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「また来たよ」

いつも私に寄ってくるチョコボを撫でれば、

気持ちよさそうに瞳を閉じた。

相変わらずここの星は綺麗だ、

空を眺めていると、人の足音が聞こえた。

「!」

あの青年かと思ったが、

違かった。

「コラ、チチリ、くずぐったいって…」

チチリ、そう呼ばれたチョコボを愛しげに撫でていた。

それを見ていると、ふに目が会った。

やば、またみつかっちゃったよ…

まぁいずれ魔導院に行くことになるのなら、

いいのかも。

「…こんばんわ」

小さくそう言うと、目の前の彼は微笑んだ。

その笑顔はとても綺麗だな、

ってなんとなく思った。

「女の子が来るなんて珍しいな」

「結構前から来てるよ、」

「そうなのか、じゃあ俺は運がないな…今まで会えなかったなんて」

その言葉に少し微笑むと、

目の前の青年は近づいてきた。

「俺はイザナ、」

「私はNO NAME」

「よろしく、」

差し伸べられた手をとると。

またイザナは笑った。

瞳を細めて、穏やかに微笑んだ彼から

何か暖かいものを感じた。





「貴方、なんだかあったかいね」








その微笑みも暖かさも、全部。

私が貰えたらいいのに


   

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