「はい、カルピス自信作」
「どーも」
「榛名くんって高校なってもあんたの部屋遊び来るの?って言われたんだけど」
「だってゆっくり漫画読めるじゃねーか」
「本屋じゃねーし」
「おっグラビア特集だ」
「…………」
「わ、この子乳でけー」
「…………」
「やっぱかわいいわーこのこ」
「あ、ねぇねぇ榛名あ」
「…」
「シカトかよ」
「…」
「おい」
「…」
「うぜ、」
「嘘だよどーした」
「もう話したくないんだけど」
「わりいわりい」
「しね」
「俺が悪かったって」
「姫さまって呼んで」
「本当にすまない、愛しの俺の姫」
「……………ゾワッ」
「俺も自分でゾクッとした」
「なんかさあ、」
「うん」
「うちのクラスの…松村?さん?がさあ」
「うん」
「榛名に惚れたらしーよ」
「まじかよー!やっぱ俺もてもて?」
「お前まじしねよ」
「おまえ自分がもてねーからってひがむな」
「黙れ童貞が」
「あ、実は俺の初体験、親戚の綺麗なオネイチャンなんだわ」
「うっそ」
「うそ」
「…………………」
「で、なにその松山?って人どうゆうひと」
「松村ね」
「そうそいつ」
「んーかわいくて清楚」
「まじで」
「んでボイン」
「っかー!おまえとは正反対じゃん!」
「ったく榛名のどこがいーんだかね」
「カッコイイとこじゃね?」
「だから聞いてみたわけ、松村さんに」
「そしたらなんて!?」
「野球してる姿に惚れたんだってー」
「フゥー!ピッチャー最高!」
「え、なに榛名、付き合うの」
「は?」
「え、付き合う…?」
「…」
「…………」
「なにおまえ、」
「は?なんも言ってないじゃん馬鹿じゃないの」
「え、あ、はあ?」
「なんだし!」
「はっはーん、おまえ付き合ってほしくねーんだろ」
「は、なに自信過剰?榛名」
「図星か」
「ちがいますー」
「じゃあ松村と付き合おう」
「勝手にしろ」
「…………」
「………」
「オイ」
「なに、」
「おまえやっぱ嫌だろ」
「だからんなこと言ってないじゃん」
「いや、嫌だろ」
「なに榛名は、付き合いたいわけ?そうじゃないわけ?」
「しらん」
「しらんってなに」
「素直になれよなー」
「は?まじいみわかんない」
「俺といたいんだろ」
「……………は?」
「二回も言わねー」
「…」
「認めろよ貧乳」
「あーもう絶対言わない」
「ばっかおまえ、今の俺照れ隠し」
「…ばかあほえろす」
「は?」
「……照れ隠し」
「かわいくねー!」
「知ってる」
「素直に言えって、」
「榛名が言えば」
「やだね」
「あっそ」
「ま、いーや松村は」
「え」
「どっかの貧乳がもうちょっと俺の隣にいたいっぽいんでェー」
「…どっからその自信くるかなあ」
「ってかなにこのカルピス甘ぇー!」
「うそ、うわあ、甘あ」


イン・ザ・ラブ!




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110820 ちせ
title by 花洩

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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