「ん?あ、憂ちゃん肌綺麗だねー」

俺が固まっていることに今気づいた、というように先輩は俺に視線を向け、俺の肌に指を滑らした



くすぐったい



「白くて、綺麗」

「ちょっと、」

「だから、ここが目立つ」



先輩の指は胸の飾りで止まった
軽くつつくように触る


「っ、」

「…感じる?」



クスッと笑った
そのことにより俺は恥ずかしくて顔が熱い


「可愛い、真っ赤」

「う、うるさい!離せ」

「どうしようかなーなんだか、興奮してきたんだけどなぁ」

「しらない!俺で処理するな!」


必死だ。
ここで喰われるわけにはいかない。

じたばたと暴れるが先輩は一切動じない





「俺、本命できたよ」

「は?」


このタイミングで何をいっているんだ?
意味が分からない


反応しきれないでいると先輩は小さく笑って言った



「憂ちゃんが言ったんじゃない」

「あ、好きな人のこと…?」

「うん、できた」


やっと思い出した。


で、好きな人…え、この短時間で?
俺は本気でって言ったんだぞ。




ありえない。


「誰だと思う?」

「あ、えーっとさっき入ってきた子のどっちか、とか…?」



あの話をしてから出会った人はあの二人。


「ぶー。ハズレ」


だんだん顔が近づいてくる



あの二人以外に。
先輩に出会った人…………



それは、




「、近いっ」

「正解は、」


近い近い近い近い!
嘘だ。嘘だ、ありえない
なんで



「…憂ちゃんだよ」

「!!っん…」



そのままキスをされた


「口、開けてよ」

「!」


絶対開けてやるもんか!
と思って口を閉じていると


「しょうがないなぁ」


そう言って俺の唇を一舐めして先輩は離れた


「っ!」

「今日はこれで我慢しておくね。新勧で憂ちゃん絶対捕まえるから」




ガラッ



色先輩のいなくなった後俺は一人ぽつんと座っていた

キス、された。
やべぇ。


て、ゆーか



捕まえるからって…何……?













――ヴヴヴヴ




「あ、携帯」

そうだ。こいつを取りに俺は放課後の学校に戻ってきたんだった


ディスプレイを見ると『怜』



「げ、」


すかさず右上に書いてある時計を見た
俺が寮を出てからもう一時間経っていた



Pi…


「もしも『憂!今どこだっ!』

「怜…」


勢いよすぎだよ、怜。
少し怖い


『どうしたっ!無事か?』

「大丈夫だよ。」


色先輩と会ったしキスされたけど
全然大丈夫じゃなかったけど

『よかった…』

「ごめんね」


心配してくれるのは、やっぱりうれしい



『一人でどっか行くなよ心配するだろ』

「うん、ごめん。今から帰るよ」

『大丈夫か?迎えに行こうか?』

「大丈夫。今からダッシュで帰るから」



電話を切って服を整えてすぐに寮に帰った
さっきまでたくさんいた色先輩の親衛隊たちはいなくなっていた。





着くと、怜と真哉がいて
説教をくらった


二人には逆らえなくて色先輩のことも話した
すっげー二人とも怖かった。
説教はすこしですんだけど。
こわかった



そしてなんだかずっと言っていたけど俺は先輩の言っていた新勧が気になってしょうがなかった





今年は何する気なんだろう
今年は生徒会は追っかける側に回るってことだよな…?


俺は、捕まえられる側?


えぇ……







何、する気なんだろ。帝さん





少し、不安になった











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