タイトル名前 ※必須メールホームページURL本文 ※必須 正直、まいった。それ以外の言葉が浮かばない程に今現在の自分は動揺している。 校長室から隣接する職員室にある自分のデスクに戻る。机上に力なく置いたプリントの束がまた歪に曲がった。 「カカシ先生? どうされたんです? 体調でも…?」 何時にない、否。全く初めて目にするカカシの弱々しい姿に近くの同僚が驚きを持って問いかけてきた。 「余り体調が優れないようでしたらホームルーム、代わりましょうか? というか、本当に顔色悪いですよ」 カカシと対面した同僚が眉を潜める。思わずそうする程に今の自分は顔色が悪いのか、と内心苦笑する。と同時に続けられた保健室に行っては、という提案に脳裏をあの子の顔が過ぎる。そして一瞬後にはカカシは苦笑を浮かべながら同僚の有り難い申し出に首を縦に振っていた。 まだあの子はいるだろうか、と保健室に向かいながら考える。つい先程ホームルームの始まりを告げるチャイムが鳴った。廊下の窓から外を見れば、遅刻して走ってくる生徒数人と急ぐようにせき立てる教員数人の姿。それ以外はそれぞれ居るべき場所へと身を置いている。 「失礼します」 ガラリ、と遠慮なく保健室のドアを開いた。中から養護教諭のどうしました、という問いかけに答えるべく口を開きかけ――カカシはそのあるべき問いがなかった事にきょとん、と瞬いた。見渡せば養護教諭の姿がない。保健室はがらりと無人のようで、しかしカカシは一カ所、白いカーテンに囲われたベッドに気づいた。カーテンの下、微かに床から浮いたそこからはあの子と同じ学年カラーの靴。 それを認めるとカカシは後ろ手に閉めたドアの鍵を、施錠した。 恐らく、ここの主は事務室で事務官や用務員と話の花を咲かせているだろう。よくホームルーム中、事務室で話し込んでいるのだと何だったかの飲み会の席で笑って話していた。ホームルームが終わるまで後15分程。それを過ぎれば養護教諭が戻るだろうし、自分は授業が待っている。どう足掻いてもそれ以上の時間は取れない。 カカシは意を決するとゆっくりとなるべく足音を立てないようにして白いカーテンで守られるあの子――シカマルへと近づいた。 ――――― 結局校舎内の配置はまとまんなかったから頑張って回避。 そしたらシカ様閉じ込められましたあれ?← 壱子にタァアッチ! 編集パス ※必須ファイル著作権、肖像権、その他の法律に違反する画像、アダルト画像等のアップロードは禁止です。発見された場合には刑事告訴、著作権者による賠償金請求の可能性もありますので注意して下さい。※アップした人の情報は全て記録されています。編集記事削除