ルッチのことが好きで好きで仕方ないと気付いたのはつい最近のことでした。
今日も懲りずにルッチの部屋に遊びに来てみました。
今日の目標はルッチと既成事実を作ることです。
ルッチの子供を妊娠してルッチと結婚してルッチほど目つきの悪くないかわいい天然パーマの子供を産んで夏島を買い取ってセレブな暮らしをすることが私の夢です。
そんなことを考えながらルッチの部屋の扉を開ければ風呂上りルッチがいました。
風呂上りでタオルを巻いてるルッチを目の当たりにした私は為す術もなくルッチのフェロモンの餌食となってしまったのです。

「何でここにいる?」
「引力で呼ばれたようです。」
「ふざけるな。出て行け。服を脱ぎ出すな。」

そう言われびしょびしょの体のルッチは私に近づいてきます。
ハットリが私の方を見て何かを察したのか窓から出て行きました。
ハットリには毎日豆を献上していたからなのかは定かではありませんが、どうやら協力してくれるらしいです。

「ルッチ優しくしてくださいね…。」
「出て行け。」

私をひょいとまるで猫でもつまむかのように持ち上げ強く扉の外に放り投げられます。
ここで普通の女性なら骨折全治2、3ヶ月の怪我をするかもしれませんが私はCP9なのでそんなことはありません。
生活に役立つ技を使うことが出来ます。
引いても押しても開かない扉は壊してしまえばいいのです。

「嵐脚!」
と私が空を蹴ればスパッとドアを破ることに成功しました。
そして再びルッチとの再会です。

「…ルッチ!カクから私を使って夜な夜ないやらしいことをしていると聞きました。」
「出て行け。」
「そんなことしなくても本物の私を使ってください!」

そう言えばものすごい顔で睨まれました。
お前ごときを使うくらいなら俺は性欲など捨てると言われてしまいました。
何ということでしょう。


「ひどいです!こんなことならルッチと出会わなければよかった…!」
「俺も同意見だ。」
「なっ、こんなに好きなのに!釣った魚に餌はやらないとはこのことですね!?」
「俺はお前を釣った覚えはない。」


ルッチはいつの間にか服を着てしまっていました。
ハットリを探しに行くからもうお前は本当に出て行けと言われました。
こんなことでは折角のハットリの協力が台無しになってしまいます。
何とかしなければ、と思い私は椅子に座るルッチの上に勢い良く助走をつけて飛び込みます。

「!?」
「ルッチ好きなんです!結婚してください!」
「降りろ。」
「頷くまで降りません!」

ルッチは私を怒りに満ちた顔で睨みます。
私は何だかそんなルッチの顔を見ているとドキドキしてきます。
状況が状況とは言えこの図をもしカクがカメラにでも収めていてくれれば私の夢にぐっと近づきます。


「お前は俺とセックスがしたいのか?」
「違います。結婚を前提としたお付き合いがしたいのです。」
「却下。」
「え!?じゃあ子どもがほしいです!」
「他を当たれ。」
「!!じゃ、じゃあキスしてください!今日はこれで許してあげますから。」
「どの口が。」


そう言って椅子に座るルッチは跨る私にキスをしました。
ルッチの顔を見ていたら目を閉じろ、と怒られて今度は前のよりいやらしさの増したキスをされました。
ルッチの唇までこんないやらしいものだったとは新発見です。
私は余裕が無くて心臓がドキドキして頭の中がルッチでいっぱいになりました。
何だかこのまま私は溶けてしまうんじゃないかな、というぐらい熱くなりました。
こんなことでは他の男とのこと等考えられそうにありません。
明日こそルッチと子どもを作ろうと思いました。










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