月日の流れは早いものでここに来てから5年もの月日が流れた。
私はと言えばあれだけうまくいかないと言われたパウリーと4年も付き合っている。
最初骨折していたパウリーも現在は怪我などどこにもない健康体である。
パウリーは最初こそ私にされるがままだったが、最近では口にするのも憚るような破廉恥なことをあちらからしてくるようになった。
愛してると言われるようになった。
シャイなのに買い物に行くときはたまに手を繋いでくれるようになった。
貧乏なのに記念日には必ず何かしてくれるようになった。
おいしくないけど一生懸命料理を作ってくれるようになった。
仕事が休みの日はどこかに連れて行ってくれるようになった。
私が病気の時は誰よりも心配してくれるようになった。
私はとても嬉しいのだった。
幸せなのだった。


「うざいのう。」
「ああ、うざいな。その幸せオーラ全開の顔はやめろ。」
「ふはは、ひがみか?醜いね。」
「静かにしなさい。長官からの電話を聞きたくない気持ちは分かるけど。」
「…ハア。」


長官から連絡があるというので久しぶりにCP9で集まった。
電話の内容はコーヒーを零したことと任務遂行しろとのことだった。
ニコ・ロビンが来たからああだこうだ、と長々と長官は話していたが、聞く気にもなれず今日の晩御飯は何にしようかななんて暢気に考えていた。
電話はガチャリと切れたようでみんなは一気にCP9の顔になる。
ああ、この雰囲気好きじゃない。


「やっとだな。」
「ああ、そうらしい。」
「そうじゃな。」
「そうね、残念だけど。」
「…やだ。」
「やだじゃねえだろうが。」
「私パウリーといたいからやめる。」
「何をじゃ?」
「CP9を。」

そう言えばルッチに蹴り飛ばされる。
みんな呆れたと言う顔をしている。
私は痛いとかよく分からないぐらい悲しくなる。
パウリーと離れるのがつらい。
でもそれ以上にアイスバーグが死んだことを聞いて悲しみに暮れるパウリーが見たくない。


「別に誰と恋愛しようと勝手じゃが、私情を仕事に挟むな。」
「貴様が任務内容を誰かに喋るようなら容赦なく殺す。」
「もちろんその確立が一番高いパウリーもだ。」
「いつも殺してたんだから殺されたってそんなに悲しくないでしょう。」

みんなは私の気持ちなんて分かってるくせにそう言う。
長期任務が初めてというのもあるのだろうが、こんなに長く続いたのは初めてだった。
正直今まで任務中の自分を見られても何とも思わなかった。
その後逃げる男たちを見て反吐が出たが。
パウリーにだけは絶対に見られたくないと思う。


「私が悪かったわ。」
「…分かったならいい。」
ルッチはそう言う。
カクやカリファやブルーノやルッチはどう思ってるんだろう。
何で私たちはCP9なんだろう。








「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -