窓の外を見れば依然として雨が降っている。
今朝の天気予報では来週あたりまで雨らしい。
先生とのお昼が雨で潰れて5日も経った。
もう金曜日。
職員室やエースの教室に行けば、会えるかもしれないが、口実がない。
それに迷惑がられたら、と思うと怖くて行けない。 アドレス聞いとけば良かったと激しく後悔した。


「雨やだなー。」
「俺も雨は嫌いだぞ。でも名前と昼飯食えるから好きかもしんねぇ!」
ニシシ、とそう言って笑うルフィ。
かわいいなー本当に。
マルコ先生に次ぐ癒しキャラだ。


「ウソップは?」
「知らねえ。」
「美術部の課題の締切が近いらしいぞ。さっき会った。」
「あ、エース。」

辞書貸してくれ、とやって来たエース。
クラスの女の子がざわざわし始める。
エース先輩かっこいい!とか色気が止まることを知らないとかきゃあきゃあ言っている。

「ほい。」
「ありがとなー名前。そういや、お前今日泊まりに来るんだろ?おばさんが言ってたぞ。」
「あ、そうそう。お父さんと愛を深める旅してくるんだって。」
「名前泊まり来るの久しぶりだなあー。」
「飯何がいい?好きなの作ってやるよ。」
「ほんと!?じゃあ、エースのカレーが食べたい!」

任しとけ!じゃあまた後でな。と言って教室を後にするエース。
女の子たちは相変わらずきゃあきゃあ言っている。

雨が降ると運動部の幼なじみ二人は部活が休みになるから、昔は雨が好きだったなー、と思い出す。


「…名前、最近何かあったのか?」
「えっ、何で!」
「別に何となくだ。」
そう言ってムシャムシャとパン五本を食べるルフィ。
私のハンバーグを横取りする。

「コラ!」
「名前の作った弁当うめぇからな。」
そう言ってニシシと笑う。
こう言われると怒るに怒れない。


「名前、お前笑った方がいいぞ。」
「?」
「雨の間、お前全然笑ってないだろ。」
「あ、そうだった?」


そんなにも表情に出ていたのか。

「だからお前は笑ってろ。」

そう言って相変わらずニシシと笑うルフィ。
やっぱり幼なじみだ。
すごく泣きそうになる。
ルフィもエースも彼らなりに心配してくれてるみたいだ。


「ありがとルフィ。」
「今日こそ名前にマリカーで勝つからな!」
「私が負けるわけないでしょ!」


そう言って笑い合う二人。
幼なじみの大切さを再認識した雨の日だった。




















20100227
D兄弟とは親友以上恋人未満な関係がいい



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