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第1Q

「嫌!バカ!スケベ!!」
「んあ?なんだよ」


ある朝の寝起きの1コマ。

大輝と私が同棲を始めてそろそろ3ヶ月が経とうとしてる。
一緒に住むと決まってからは結構あっという間だった。
今の所なんの問題も無く生活してる。
まあ、とりあえず幸せだって事だ。
大輝はアメリカから帰国後日本のプロバスケチームに所属して、大きな怪我もする事無く活躍してる。
チーム内では意外にもからかわれ要員らしいけど、本人は特に気にしていないらしい。
割と仲間からの信頼も厚くチームメイトがたまに遊びに来たりもする。
困っている事といえば…大輝は実は人気があるって事だろうか。
プレゼントやファンレターみたいな物も貰うらしい。
私は心が狭いのでちょっと嫌。
とか思ってる事は大輝には秘密だ。
同棲に関しては大輝が私の世界にトリップして来た時から一緒に暮らすのが当たり前だったから、特にこれと言って変わった事は…無い、はず。
と思ったけど1つあった。
それは大輝のご両親公認で同棲してるという事。
お父さんもお母さんも私を本当の娘みたいに扱ってくれて、家に遊びに行く度に優しくしてくれる。
ちなみに実の息子であるはずの大輝の扱いは酷い。

「ふあーあ…んだよ」
「バカ!寝ながら何処触ってんの!」
「あ?いーだろ別に」
「良くないわ!」
「名前」
「な、何」
「ねみぃ…ん」
「ぎゃっ!コラ!もう起きないと間に合わないから!」
起きようとする私を押し倒してそのまま寝に入ろうとする大輝。
勿論ずっしり重い体を押し退ける事なんて出来ないわけで、すりすりと擦り寄るこの大きな子供を呆れ顔で受け止める。
こんなのはよくある事だ。
大輝に振り回される事が多くてちょっと不服。
だけどこんな毎日を幸せだと、愛しいと思う。


「もうちょい寝よーぜ」
「寝ませんっ!!」

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