へーわさんにがぶりと噛まれた後、そのまま寝てしまった。目が覚めたら、へーわさんの上に乗っかったままだった。
へえ、睫毛長いんだ〜ムカつく〜。抜きたい衝動に駆られたが、ここは一つ我慢して、首を噛んでおくだけに。
ふふ、バーテン服を着ても分かるように赤い痕を付けちゃった!なんだか所有権を握ったみたい。
「ん……んん」
「へーわさーん、おはようございます!朝ですよ」
「るっせえ…んにゃ、むむ」
「もう、起きないとチューしますよ?」
「それは絶対嫌だ」
うわ、何この拒否反応!酷い!タマちゃん泣いちゃいますよ?やっと起きたへーわさんは私に降りるように言った。でも降りない。
「……チッ、うぜえ」
「やだやだ!だってへーわさん、抱き心地がいいんだもん」
無言でべりべりと離されてしまった。ショック。
「ていうか、なんで眼帯してんだよ」
「わかりまふぇん」
ただいま、食事中。へーわさんの家には何もなかったから、わざわざ、わざわざ!このタマさんが直々に買い出しに行ったのだ。お金は割り勘。
「分からねえって…マジで記憶喪失かよ」
「んぐ、ぷはっ。んー今日は積極的に動いてみます」
「……気を付けろよ」
乱暴に頭をぐしぐしと撫でてくるへーわさん。私はそれを受け止め、一言。
「へーわさん、キモい」
「捻り潰してやろうか…?なあ?」
「いたっ!いたたたた!割れる!あたま!」
優しいのか優しくないのか白黒つけてよ!!
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