うおーあれから片付けして夕ご飯食べて、風呂入って気付いたら寝てたわ
今何時だ…?8時?もう朝か…今日は本屋にでも行って料理本買ってこないとなあ
…とりあえず顔洗ってこよう

「…あれ、なんかリビングからいい匂いがする」

え、なにこれ幻覚?料理どうしようとか悩み過ぎたせい?
でも幻覚って嗅覚にも通用するの?幻覚じゃなく幻嗅?
白が作れるとは思えないし、あの子私ばりに料理下手なはず
ポイズンクッキングとはまさに白の料理だと思うよまじで

「白ー起きてる?なんかリビングからいい匂いが…」

「え」

「え」

「い」

「あ」

「あ」

「君からもら「言わせねーよ!」」

「残念!」

ってこんなやり取りしたけど誰だこの可愛い子、空き巣?
最近の空き巣って入って物盗んだりするお詫びに料理でも作ってくれんの?

「…空き巣じゃないからね」

「え、なぜ考えてる事がわかったし」

「ハンドパワーです」

「すっげー!生で見たよハンドパワー!…ってハンドじゃ考えてる事わからなくね?」

「ごめーんちゃい」

「かまわんよ」

「「えへへへへ」」

「何初対面の人と馴れ合っているの?」

「あ、白おはよう。私にもわからない、そして誰この可愛い子」

「げっ」

「おはよう、私が連れてきたの。あと麻陽、げって何かしら」

「連れて?なんで」

「家事がどうこう言ってたじゃない、それで私の知り合いに心辺りある人いて連れてこようと思ったのだけど
そいつに感づかれて逃げられて、偶然通り掛かった麻陽に来てもらったの」

「いい笑顔ありがとう。でもね、いくら麻陽が同性だからと言ってもこれは拉致だよ、拉致はいけねーないけねーよ」

「えっ」

「えっ?」

「ブフッ」

「誰が誰の同性って…?」

「麻陽が、白の」

「あっははははははは!!」

「いきなり笑い出した怖っ!」

「…よく言われるから別に気にしてないけど、俺…一応男…」

「男の娘…だと?」

「違う!男!娘いらない!」

「ごめん素直に信じられない」

「真顔で…!」

それから1時間は白の笑い声が外まで響いてたらしい