◯◯系男子シリーズ | ナノ

かわいい系男子
紫原敦×紫原なまえ


「敦、おいしい?」
「うん、めっちゃおいしー」
「よかった、まだたくさんあるからね」


わたしと敦の目の前にあるのは、山盛りになったお菓子。これらはすべてわたしが作ったものである。わたしは昔からお菓子作りが大好きで、敦と付き合い初めたときにお菓子を作って渡してみたところ、たいそう気に入ってくれたらしい。ちなみにわたしは帝光でバスケ部のマネージャーをしていたため、このお菓子はキセキのみんなにも、ありがたいことに大好きだと言われたことがある。あの征くんにまでお墨付きの、自信を持てるお菓子だ。

もぐもぐ、わたしの目の前からどんどんお菓子がなくなっていく。リスのように頬を膨らませてお菓子を食べる敦は、とてもかわいい。癒される。


「やっぱおいしーね、なまえちんの作るお菓子」
「ほんと?それはうれしいなぁ」
「うん。だってさー、あの赤ちんもおいしいって言ってたじゃん?どっかのお店のお菓子食べてるみたいな感じ」
「ふふ、褒めてもなにも出ないよ」
「べつにいいし。なまえちんの作るお菓子、好きな時に食べられるから」


おおう、うれしいことを言ってくれるじゃないか。すごく作り甲斐がある。もうずっと、敦が喜んでくれるならお菓子を作り続けよう。大好きな大好きな、わたしの旦那様のために。