12/17 23:11

病院は嫌いです。
周りから隔離されていて、悲しい。嫌な特別感が蔓延している。何故だか分からないけど知ってはいけないものがたくさん住み着いている。子供はあまり行かない方がいい。そんな教えが身に付いているからでしょうか。病院に足を運ぶと無口になります。
祖父が、入院しました。
助かっても、今まで通りに回復できるか分からないそうです。
不安もあります。心配にもなります。早く、元気になってほしいと。最後に会った日はあんなに元気だったのに、今でも信じられないです。もしかしたらのことを話されました。実感が湧きませんでした。テレビの中の事のようできっとハッピーエンドになるんだろうという甘ったれた考えがふわふわとあるだけでした。母さんが泣いています。それだけが何となくああ、本当なんだな、と思わせます。
病院にいくと変わり果てた祖父がいて、命というものを感じて、人の脆さを突き付けられて、怖くなりました。まだ、近い存在の人の生死を受け入れられません。
祖父の病室から出ると決まって母さんは涙を浮かべます。それさえも、私は受け入れられなかった。どうしていいか分からなくて戸惑うばかりで。
私にとって病院は、命をまざまざと感じる祖父と泣いている母がいる場所なのです。

3331/ゆりん





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