.*宝小様から☆コラボレーション*.
第127回(?)高二男子親睦会@


「それではこれより、第127回、高二男子親睦会を開催します」

 広夢くんの開会の言葉に、僕は拍手を送る。

 隣ではヤスくんがその綺麗な顔に苦笑を浮かべて、向かい側では慎一くんが呆れた顔で、

「なんなのその127回って。いったいどこからそんな数字が出てきたの」

「え、なんとなく気分で、127回だっただけ」

「127回の気分ってどんなの? 訳わかんない」

「えー、やめた方がいい?」

「いや、いいんじゃない。広夢らしいよ」

 慎一君は僕を見て、「こんな感じでちょっと頭悪いけど、根はいい奴だから」と事も無げに言った。

 僕は、そんな慎一君に対して、ぼんやりした見た目とはうらはらに以外と辛辣なんだなぁ、と思った。

 今日は高二男子親睦会。たぶん、127回もやってないと思うけど。

 もともと僕の(数少ない)友人・ヤスくんこと安田昴くんと、他の学校に通っている慎一くんと広夢くんの三人が、この公園でお花見兼座談会をやったのがきっかけで始まったものらしい。

 僕もヤスくんに誘われて、今日初めて参加したから勝手がよくわかってないけど、とりあえず慎一くんも広夢くんも、面白くていい人みたいでよかった。

「では、早速ですが、今日の議題を発表します」

 開会の挨拶は広夢くんだったけど、司会進行は慎一くんらしい。親睦会なのに、議題ってちょっと変な感じ。

「今日の議題。ヤスくんの悩みをみんなで解決しよう、です。今回はヤスくんの学校の友人である、豹雅くんにも参加して頂いてます。今日はよろしくお願いします」

「あ、はい、こちらこそ。改めてよろしくお願いします」

 ベンチの上で畏まって、頭を下げる。なんだか緊張する。

「ね、豹雅くんとこって、五人兄弟、しかも五つ子でお姉ちゃんと妹さんがいるんでしょ? 可愛い? 彼氏いる?」

「どうだろう? 一般的に見たらまぁ可愛い方じゃないかな? 彼氏は二人ともいない」

「いないのかー、そうかー」

 突然関係ない話を振ってきて嬉しそうな顔をする広夢くん。そんな広夢くんの頭をぐいっと押し退けて、慎一くんは喋る。

「広夢のことは無視していいから。じゃあ、ヤスくん、ここ最近何を悩んでいるのか俺らに聞かせてくれる?」

 さっきから黙って話を聞いていたヤスくんは「二人とも相変わらずだね」と苦笑混じりに感想を述べてから、咳払い一つ、ゆっくりと語りだした。


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