第二段階*本描き準備作業と下描き
2012/05/22 04:18

ラフネームでラストまでの形が整ったら、次は本描きです。が。

下絵を描く前にやらなければならない準備があります。


まずは、原稿用紙を必要枚数用意すること。

通常、市販されている原稿用紙は、『枠線』があらかじめ入っているものと、真っ新なもの。厚さも色々あります。

紙の選び方については、規定内ならば個人の好みで描きやすいものを選ぶことができるので、まずは色々試してみるのもいいかもしれません。

美砂の場合は、あらかじめ『枠線』があると逆に気になって嫌なので、真っ新なタイプで、薄手のケント紙をつかいます。




紙の厚さについても個人の好みですが、郵送の場合は送料の関係もあるので(笑)美砂は薄いもので描きますよ。


原稿用紙を用意したら、作画の基準となる『枠線』を鉛筆描きします。

これは、本になったときの大きさを表すもので、漫画雑誌の投稿作募集ページにそのサイズが記載されているので、まずはそちらを参考にします。

ちょっと面倒ですが、この『枠線』だけで右ページなのか左ページなのか、はみ出せる限界がどこなのかが判断できるようになってますし、台詞を入れる位置の参考にもなります。そしてそれが無いと規定通りに描けないので必ず必要なのです。

美砂は少女誌にしか投稿したことが無いので他誌の場合がどうなのかはわかりませんが、初投稿した人が必ずもらえる特典というもので、こんなものをいただきました。



そう。漫画スケールという便利なもの。

貰った当初は使い方がよくわからなくて仕舞い込んでいたのですが(笑)これがあれば測らなくても枠線が作れるという優れものです。

使い方が分ってからは、投稿作を描くときは必ず使うようになりました。


基準となる枠線を作った原稿用紙がこちら。


これは右ページです。

外側の線が切り取り線。ここまでははみ出しても大丈夫ですよという目印です。

この外枠のサイズが本になった時の大きさだと思ってもらうと分り易いかと思います。
(実際に本になる時は全体が縮小されるそうです)

この線より外にはみ出して描いてもダメでは無いですが無駄になりますし、重要な絵や台詞が入ったりするのも良くないです。


内側の線はページ内において絵や台詞を収める理想的な範囲。そして枠線全体の周りに、ぐるっと余白があるのが理想的です。

最初から限界線の大きさの紙に描けばいいじゃないかと思われる方ももしかしたら居るかもしれませんが、この余白も、印刷原版となる枠線内の絵を保護するために必要なんです。


もう少し詳しく説明すると、この二本ずつある縦線。幅が左右で違います。



右ページになる場合は左側が広く、左ページの場合はその逆。

本になった時に内側(糊付けされる側)になる方がはみ出せる限界が広いということですが、広くとられているのは見やすい作画の為です。

見開きで絵を描く場合でもこの限界線は超えませんし、この本の内側部分に近ければ近いほど、台詞も絵も見づらくなるので、そこを注意して描けないと批評などで指摘されます。

枠線を引くと同時に、ページ右上にページ数を鉛筆書きしておくのも忘れずに。


基準枠が描けたら、美砂は先にコマ割りだけを全ページに描きます。

下絵を入れる前にコマ割りの線をペン入れしておくほうが邪魔くさくないという理由ですが(笑)

コマ割り線のペン入れは、カラス口という道具を使うと聞いたことがありますが、美砂は持ってないのでちょっと先のすり減ったGペンを使います。



プロの方でもGペンで描いてしまう方がいるそうなので、こっちの方が楽かもしれません。

もちろん下絵と同時に割って、一気にペン入れでも有りです。そこは好みでやってみて、やりやすい手順を見つけていくのがいいと思います。


コマ割りと下絵や吹き出しなどはラフネームを元に描きこんでいきますが、美砂の場合ここで若干変更があったりします。

ネームはA4で、本描きがB4なので、明らかに描けるスペースが広くなってアレンジしやすくなるからです(笑)

これが時々、暴走のキッカケになったりするのが悩みです(笑)









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