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洋 「あーあーあーまたカオスだよー」 蓮 「・・・・」 壊れたベッドに、粉々のベース。ノートパソコンはディスプレイが死亡してるし、床も壁もボッコボコ。 とりあえず落ち着かせる事には成功したけど、片づけんの一苦労だなー・・・。 ・・・最近になって気づいたんだけど。 蓮は感情の捌け口が見つからない時、大暴れするらしい。 小さい頃はそんなこと無かったから、きっと最近そうなったんだろうと思うけど。 もちろん母ちゃんは頭を抱えてるさ。何かある度、息子が大暴れすんだもの。 しかも、既に自分より遥かにデカく成長した息子がだ。 どうやって止めんだバーカ。みたいな? 洋 「なんつーか蓮はさぁ。ダークサイドがモロ出しすぎて、母ちゃんは可哀想だけどさー。俺的には、だんだん可愛く見えてくるよ」 蓮 「あ?」 洋 「そんな睨んだって駄目だよ。ポロポロ涙流してた潤んだ瞳じゃぁさー」 蓮 「!・・・くっ・・・ふん、涙なんか出るわけないだろ」 洋 「あ、今更そんなこと言う?」 蓮 「何の話だ?」 洋 「お、記憶を抹消しましたな?」 蓮 「お前の話は意味不明だな」 洋 「・・・まぁ、お前が暴れてくれなかったら俺が暴れたかもしんないし?お前が泣いてくれないと俺も泣けないし。いんじゃね?」 蓮 「・・・」 とりあえず、破片を拾う作業を淡々と進めながら、今回は蓮自身も参加していることに安堵する。 きっと何かしていないと気が紛れないんだ。 俺がそうだもん。 こういう時、双子ってわかりやすくていいな。 洋 「あ!」 蓮 「むっ?」 洋 「エロ本見っけー。なんだよ持ってんじゃーん」 蓮 「は?」 洋 「ん?」 パラ・・・パラパラ・・・ 蓮 「・・・」 洋 「・・・」 蓮 「・・・こんなモノの何が良いんだ?」 洋 「・・・コレ、蓮の趣味じゃないね」 じゃあ誰の?なんて野暮な事は考えないほうがいいのかな・・・。 まぁ確かに。 蓮の部屋に干渉できるのなんか俺くらいだし。 母ちゃんは今んとこ入ることも出来ないけどさ・・・コレって知らないフリした方がいいのかな? ね? 父ちゃん・・・。 蓮 「・・・クソオヤジが!」 |