また憂鬱な一週間が始まると思うと授業を受ける気分もかなり下がる。
小さめのポーチに大量に入れたナプキンが悲しい。
そもそも生理痛が酷いことが悪い。
そんな子ばかりではないのに、何故私は当て嵌まってしまったのだろう。
神様からの試練にしては辛過ぎる。
朝からきちんと痛み止めを飲んだのに、まだ効かないなんて。
……二時間目なのに。
ずきずきする下半身を抑えながら、平然と授業を受けている他の生徒を見てもう悲しみしかなかった。
なんで女の子に生まれたのか。
この時ばかりは後悔しか感じられない。
カツカツとチョークが進む黒板を意味なんて殆ど理解しないでノートに写していく。
何かに集中すればきっと痛みも和らぐかもしれない。
ただそう願うばかりだ。
あと十五分。
この授業もあと十五分。
今日一日が終わるまであと……。
「葉月いる?」
静寂な空間を少し低めの、よく聞く声が割った。
一斉に教室の扉を見て、一斉にその顔を蒼白に変える。
見なくても十二分に分かる。
雲雀さんだ。
“なんですか?”
と、もう慣れた言葉が空気としてしか出ない。
ごめんなさい雲雀さん、今もう無理なんです。