おおよそ、一般の中学生には出来ない貴重な体験をたくさん経験することが出来て、正直忘れていたのだ。
それが、最凶風紀委員と言われていることに。
雲雀さんがまた、不審がっている。
ペンを置いて、椅子を立って。
私が馬鹿なことばかりしているから迷惑がっているのだと、分かった。
私の対面になるようにソファーに座れば、私から資料を奪って──
「何があったの?」
本当に、風紀委員の人は優しい人ばかりだ。
「すみません。今日、ちょっと機嫌が悪くて」
さすがに“風紀委員のせいで振られました”なんて言えるはずがない。
彼等がどうしようもないくらい嫌いだったら別だけれど。
「八つ当たり、しちゃうかもしれないので、今日はあんまり近付かないほうがいいかと」
振られたからなんて、理不尽なことでこれ以上迷惑をかけたくはないから。
「ふぅん。八つ当たりしたいくらい、アイツが良かったんだ」
「いえ、風紀のこと言われたのがちょっと……って雲雀さん!?」
──何でこの人、私の告白のこと知ってるの!?