草壁からすれば、年頃の女の子なのだから彼氏くらいいても普通だと思う。
父親として、少し嫌な気もしなくはないが、なにせ美月には、如何せん父親モドキの強烈な大人が多過ぎて、そんな気にもなれない。


むしろ同じ歳の男友達なんて可愛いものだ。


「たまたまだろ。タイミング悪ィんだよ」


「……そうですか」


妻はキッチンに立ちながらクスクスと笑っている。
何故なら彼女が情報を漏らしているのだから。


そんなことは知らない美月は。


今日も最強の肉食獣達に守られているのである。


──皆さんが一番危険だとは言えない。


父親の気持ちなど、知らずに。





草壁家の事情
(可笑しいくらいに)
(あたたかい家)






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