(日吉若side)


何が楽しいのだろう?


たかだか女子の喧嘩だ。
別に珍しい事でも何でもない。


わざわざ部を上げてまで対処する必要も感じない。


けれど先輩方は何故か過敏にソレに反応する。
少なくとも、俺が疑問を感じるくらいには。


テニスで下剋上出来れば他は興味ないし、周りがどうであろうと関係がないと思っていた。
けれどソレは加速していくばかりで、ソレばかり気にする部活に面白味を感じなくなっていく。
野望と興味を抱いていた世界は、だんだんと白黒のツマラナイ世界に変貌していった。


ツマラナイ。


そんな世界に、突然現れた楓原先輩は、俺の視界をクリアにした。


楓原先輩が目指すのは、あの魅力に溢れた氷帝。
俺の欲しい氷帝。


喧嘩には相変わらず興味がないし、関わるつもりも毛頭ないが、下剋上は必ずしたい。
いや、する。


ならば、俺がするべき事はプレーヤーをコートに引きずり出す事。


あとは、結果を待つのみだ。



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