「では、ルール通り、ここに名前を書かなかったアナタ達は問題に関わらないでちょうだい。邪魔なだけだわ」
「ちょっと待て!」
叫んだ人を見ればそれは宍戸亮だった。
「俺も……俺も参加する。長太郎、ペン貸してくれ」
ノートにサインする彼に話しかけたのは誰でもない、跡部景吾。
「おい、宍戸。お前は何で参加するんだ?」
「俺は……」
「宍戸さん、一緒に加奈先輩の無実を証明しましょう!」
笑顔でそういう鳳クンに、宍戸亮は苦笑した。
「長太郎、そうじゃねぇんだ。俺は……俺が見た事が真実なのか知りてぇ。悪い」
「見た事、ですか?」
それから宍戸亮は何もしゃべらなかった。
煮え切らないコだ。
まぁ、何か知っているみたいだし、危険因子でもなさそうだし。
「さ、これで他にはいないかしら?」
見渡しても誰も手を挙げない。
私はノートに自分の名前を書いて、榊太郎に渡した。
「不正を行わないように、保管して」
少し驚いた表情をしたが、流石監督。
受け取り、中を確認すると、自分の名前を書いて、朝練のミーティングを終わらせた。
さぁ、ゲームを始めましょう?参加者(という名の犠牲者か?)