お互いにニヤリと笑う。
「私は馬鹿じゃないのよ?私はお姫様なの。これがどういう事だかわかるかしら?」
クスクスと笑い、自らの手を大きく振った。
パシンッ!!
物凄く良い音がした。
藍場サンの頬は赤く腫れており、目も痛さからか潤んでいて、中々良い具合である。
後ろで音を立てて岩浪サンが倒れた。
蒼白な血の気のない顔をして震えながら藍場サンを見て。
その横にいた木ノ下サンも、口に手を当てて、震えている。
私は二人に近寄り、岩浪サンの頭に手をポンと置くと出来る限り優しい声で話しかけた。
「大丈夫よ。アナタが心配する事じゃないわ。落ち着いて?深呼吸できるでしょ?そ、イイコね」
岩浪サンが平静を取り戻す頃、音を立てて、レギュラー陣が駆けつけて来た。
「木ノ下サンも大丈夫よ。安心して」
ニコリと二人に微笑みかけ、藍場サンの期待通りに彼女の正面に立つ。
段取りも状況も完璧。
因みにレギュラー陣の駆けつけたタイミングさえも計算されているかのようににバッチリだ。
「何があったんですか!?」