ゾクリと嫌な感じがした。
が、それに気付かぬ振りをする。
──悪寒がするんですけど、榊……まさか、いや。
その実、確かに私の外見は申し分ない“お姉様”系。
自分で言うのもアレだが、ついついうっかり“綺麗なお姉さんは好きですか”とコメントしたくなるほどである。
ただし中学生にしては、であるが。
それは別に私の元が綺麗とか美人とかではなく、単純に元が大学生だからなのであろう。
やはり中学校らしくしようとも、あの“お子ちゃま”っぽさは、いただけない。
そのせいか、持ち物や制服の着方、考え方や立ち振る舞いなども総合して、お姉様系に見える、というだけのことなのだ。
「とりあえずテニス部に行くよ。ま、私がすることは大目に見てよね?」
苦笑する榊太郎に手を振りつつ、私は職員室を後にした。
──さて、テニス部の糞餓鬼共にご挨拶といきますか。転校生は大学生(アンシャンレジームの鐘が鳴る)
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