ポカーンとする委員長に「はい、食べて良いですよ」と言うと、大人しくバナナをもぐもぐしていた。
可愛いーーーーー!!
含んだ分を飲み込んで、唇に付いたチョコレートをペロリと赤い舌で舐めると。
それだけでもう魅力的。
「で、何がしたかったの?」
「委員長がバナナ食べてる所を写メしたくて」
「で、何に使うの?」
「とある人の心のオカズにしてほしくて」
だって、絶対ツンデレ委員長は物ぐさだと思うから、足りなくなると思うんだよね。
ネタが。
そこをカバーするのは、腐女子としては当然でしょう!
が、何故か委員長はご機嫌が斜めになり始めた。
「……食わえろ」
突如、バナナを一気に私の口に突っ込むと、ニヤリと強者の微笑みで私を睨みつけ。
パシャッ
委員長の黒の携帯電話から音がした。
「じゃあコレは保存しておいてあげる」
そこに写っていたのは、不細工極まりない顔でバナナを口に含んだ私が。
──え?
「いやー!もうちょっと可愛い顔しますから、もう一回!!それはヤバすぎますって」
プリクラに失敗した以上の変顔に、流石に生存の危機を感じる。
そんなのが残っていたら、まさに、リーサルウェポンだ。
くすくす笑う委員長は、私の唇に付いたチョコレートを指で取ってくれたけれど、問題はそこじゃない!
ところで結局、委員長のセクシー写メは気付かない内にきちんと削除されてしまった。
作戦失敗。
チョコバナナ
(ところでバナナは弁当だとしても)
(チョコレートは校則違反だよ)
(げ)