吐き出される熱い息と、ほのかに香る雲雀の匂い。
そして──
「僕がいる。怖くないからイってごらん」
耳元に囁かれた甘く低い雲雀の声。
明らかにこうなった原因の相手のはずなのだが、葉月の壊れ始めている脳の中では処理しきれず。
強めに刺激され、雲雀がいることに安心して。
甘い甘い声を上げて初めての絶頂を味わった。
「クスッ」
初めての強い性的刺激にそのまま意識を飛ばしてしまった葉月に、きちんとパジャマを着せてベッドへと寝かすと。
その無防備過ぎる寝顔に笑みが零れた。
幼い見習いのボス。
無知な所を付いて悪戯を仕掛けたが、ここまで興味をひくとは雲雀も思ってもみなかった。
新しい玩具を見付けたような、感覚。
明日の朝はどんな反応をしてくれるのか。
雲雀はそんなことを無意識に考えながらほくそ笑むと、部屋の電気を消して、リビングに大量に作られた報酬へとありつくために、その場を後にした。黒猫への報酬(高すぎる支払い内容)