「お前の自己中心的な行動で、ワタクシに手間をかけたこと、充分理解していますね?」
「………はい」
──ん?
「自分の行動に責任を取りますね?」
「…………はい」
──なんか、
「よろしい、ならば足を開きなさい、ハヅキ」
「………………はあぁぁぁ!?」
──いやいやいや!
何度か瞬きして、いや聞き間違いだよねと訴える。
顔が完全に引き攣った。
引き下がることも出来ずに、立ち上がってこちらに近付いて来るインゴボスを呆然と見上げる。
長すぎる足では直ぐに距離が縮まり。
ノボリボスよりも更に長身で、青の射貫くような強い瞳に無意識に身体が強張った。
そして、固まる私の──
「き、きゃあぁぁぁっ!!」
あああ足の、ふ、太股の間にゆゆゆ指があぁぁぁっ!!
がたんと強くドアにぶつかった。
私の行動がさも可笑しいかのように、ボスはその綺麗な眉毛を曲げて眉間に皺を寄せる。