「はい、手出してください。これは“クダリボス”の分です。甘えんな、良い大人が」
わーん、ハヅキヒドイ!
ねえ、ぼく天使じゃないの?
しぶしぶお仕事、やることにした。
だって“ぼく”の仕事だもん。
ってこと、昨日あった。
今日はばっちり。
執務室でノボリのジャケット。
ちょっとムッとしてれば、ぼくはノボリ。
これでぼくの仕事もノボリの。
ぼくって頭いいかも!
「失礼します。クダリボス、今日の分です」
「クダリならば今此処にはおりませんよ?……わたくしで良ければ受けますが」
かんっぺき!
さあさあさあ、おバカなハヅキ、ノボリに頼んで!!
「……何馬鹿やってるんですか?はい、そんな暇があったらこの仕事終わらせてくださいね、“クダリボス”」
ドサッて鳴るくらいいっぱいの紙。
なに、これ。
じゃなくて、
「あの、わたくしノボリで……」
「“クダリボス”?」
「…………なんで分かったの?」
えーなんで?
ぼくとノボリ、ノボリとクダリ、分かるの?