サブウェイマスター参加の合コンなんて何時世間のネタにされるか分からない。
そんなカケもしたくない。
「あー、カミツレさんとかフウロさん辺りと、とっとと付き合ってくれないかな」
クラウドさんの「なんやねん、それ」発言を無視して、目の前のケーキを睨みつけた。
浮いた話が出れば、この先ボス達と合コンしようなんて考える輩はいなくなるだろう。
私の憂いも消えるわけだ。
「ところで、なんでハヅキ先輩が男性陣を探すんですか?」
「あー、それはさ、結局ボス達と合コンしたいからでしょ。問題は人数じゃなく」
周りの仲間から「あー」とか「そうか」とか投げやりな言葉と頷きのジェスチャーを受ける。
つまりそれが、同じ職場で働くリアルな意見というわけだ。
雑誌やテレビなんてなんのその。
現実のボス達は、とてもではないが乙女心を擽るような魅力的な男性ではないし、母性本能を煽られるくらい可愛いわけでもない。
完全なポケモンオタク。
境界線をぶち破った廃人。
そんな人達と合コンなんて……
「あー、美味しそうなのがある。ねえ、ハヅキ、食べていい?」