「貴女様のシャンデラ、とてもお美しいですね。しとやかで品があり、なおかつバトルはお強い。やはりかなり厳選されたのでしょうか?」
突然饒舌になり始めた隣の男に驚き、ちらりと彼を見ると、先程までの無表情とは打って変わって、そこにいたのは口角こそ下がっているもののキラキラと瞳を輝かせた、廃人マスターだった。
“たまたま見付けた野生のヒトモシです”
そんな本音を上手く言葉に出来ない私を、彼はちらりと見ると。
おもむろにライブキャスターを出して、差し出して来た。
「…………ナンパ、ですか?」
「はい、そうでございます。是非またお会いしていただきたい」
「それ、シャンデラ“が”ですよね?」
「それ以外になにかございますか?」
「…………」
パカリとおもむろにライブキャスターを取り出し、無言で連絡先を交換する。
この廃人マスターに変な勘繰りを入れた私が馬鹿だった。
登録確認のためにライブキャスターを見ると、確かに間違いなくサブウェイマスターの連絡先が登録されていた。
「初めに申し上げましたが、わたくしノボリと申します。貴女様のお名前は、」
「ああ、ハヅキです」