ガクリと落ちる肩。
何度彼の前でこの屈辱的な姿を曝したか。
とぼとぼとサブウェイマスターの決まり文句を聞きながら、ドアへと近付く。
下車したら、今日は何か美味しい物を食べよう。
サブウェイマスターに挑戦したご褒美に。
「シャンデラ?」
ところが、ふと顔を上げれば、何故かそこにはドアと私の間にシャンデラが。
彼女はボールの中だから、このシャンデラはサブウェイマスターの、
「シャン!」
デラだろう。
まず間違いなく。
じっと金色の瞳が私を見詰める。
何かを言いたいのか伝えたいのか。
残念ながら私には分からないが。
「貴女様さえよろしければ、今一度、貴女様のシャンデラにお目にかかってもよろしいですか?」
「……っ!?私の、シャンデラにですか?」
振り向くと、想像よりかなり近い距離にサブウェイマスターが立っていた。
生真面目で頑固そうな、無表情。
一部の隙もない策略を繰り出してくる、薄い唇から紡がれる声。
二手三手先を読む脳みそ。
その人が、まるでシャンデラの気持ちを代弁するように、相変わらず無表情で、私の顔を上から見下ろした。