優しく撫でられる頭。
頬に感じる人肌の温かさ。
思わず寝返りをうとうとしたら、カシャンと金属音がした。


「え」


ぱちりと目を開けて、音のした部分ーー首に手を恐る恐る伸ばす。
そこには今まで無かった金属が巻き付いていた。


「おはようございます、ハヅキ様。ご気分はいかがでございますか?身体は痛みませんか?」


頭上から聞こえたのは最後に耳に残った男ーーサブウェイマスター、ノボリの声だった。
直ぐに単純な可能性が頭を過ぎる。


ノボリによって意識が飛び、今、見知らぬ場所に拉致され首に鎖の枷を嵌められた。
理由は分からないが、夢でなければほぼ間違いなく。


そんなハヅキの思考を読んだのだろう。
ノボリは優しく諭すようにゆっくり話し始めた。


「ハヅキ様はご存知ないかと思われますが、先日ホドモエシティへの跳ね橋が一時封鎖され本日プラズマ団がギアステーションを襲撃いたしました」


何を言われたのか理解出来なかった。
プラズマ団が此処ライモンシティに集結していたことも、ギアステーションを襲撃することも一切聞いていなかったから。


「プラズマ団は……?」




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