でも今は。
酷く燻る胎内の熱を止められない。
手酷くなるのは君も解っているだろう。
視線を落とした先の顔は困惑と哀願と……少しの恐怖が混ざっていた。
布団の上に丁寧に下ろす。
勿論、膝をついて名前の身体を跨ぐように。
僕が逃がすはずもないのを知っているはずなのに、なんとか逃げようと障子の向こうに視線を送る姿は、支配欲を刺激してきて。
「誰も、助けには来ないよ」
優しく丁寧に頬を撫でながら絶望を感じる言葉をかけてあげる。
触れるだけのキスをすれば君は揺れる瞳を真っ直ぐに僕に向けて、
「名前を助けるのは僕でしょ?」
見開かれると零れた涙が綺麗で堪らない。
何時までも綺麗なままの君の全てを汚して堕としたい。
僕がいなければ生きていけないくらい深い闇の中に。
沸き上がる欲はとめどなく纏わり付いてきた。
「だから」
──僕を満たして。
名前だけにしか聞こえないように、少し低く掠れた声を耳元で囁けば君はいっそう困惑して顔を赤く染めた。
「雲雀さ……」
「うん」