「うっ。た、確かにリーヴェとは仲が良いからな。だが、ぼくのことよりリーヴェの事を考えている時間が多いのは許せない!」


ギャーギャー騒ぐのも仲が良いからなのか、コンラートとギュンターは微笑ましそうに笑っている。
……ギュンターの内心は若干の殺意的なオーラから、そうでもないようだが。


「しかし、遅いですね。リーヴェがこんなに遅刻をしたのは初めてです」


「あぁ。俺もあまり見たことがないな。何か問題に巻き込まれていないといいけど」


互いに彼女の過去態度を思い返す。


行動派の現魔王陛下が同じ状況ならば、こうも冷静ではないだろうが、相手はリーヴェ。
仕事が長引いているか、もしくはグウェンダルに呼び出されたか。


どちらにしても、連絡の一つも寄越さないのは珍しい事だった。


だが、その心配は物の見事に当たってしまった。
まさに、不運な方向に。


けたたましい音を立てて、オレンジ色の髪をしたお庭番、ヨザックが執務室に突入してきたからである。


「隊長!リーヴェは!?」



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