「良いんですかィ?葉月が誰を好きなのか気になるんだろ?」


「自分で調べるよ」


コイツに恩を売るとあとからが怖いからな。


「つまんねェ。そこは“教えてください、総悟サマ”だろ?」


「一遍死にやがれ!!」















それから数日間、突然結城を見なくなった。
俺が忙しい仕事が入ったため気にする余裕がなかったのは事実だが、結城が屯所に来なくなったのも事実だ。


それに妙に苛々しているのもいい加減認めなければならない。
山崎に当たっているのも分かっている。


「分かってるなら止めてくださいよ」


ポーン


「うっせぇ」


ポーン


「土方コノヤローは頑固だねィ。あ、行きやすよ」


バシュッ


「あぁぁ!?」


ゴチンッ


「アンタ、山崎より下手じゃないですかィ?」


「沖田隊長、それ何気に俺をけなしてないですか?」


あまりの苛立ちに山崎のミントンに付き合う始末。


あぁ、仕事は何が残ってたっけな──なんてまるで走馬灯のように記憶が流れて……。


「……ってお前ら仕事中だろ!?」


今更気付いたのかと言わんばかりの変な顔二名。



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