ハヅキは驚いたように目を大きく開き、二、三回瞬きをすると悪戯っぽくニヤリと笑う。


「それ、良い!……でも、どうすればいいの?」


好奇心丸出しの彼女を見ていると、ルーピンは学生時代に戻ったような気がした。
後先考えず感情のまま行動することが出来た、あの頃が懐かしい。


「そうだね、こういうのはどうだい?」


ルーピンは笑うとハヅキの頭を優しく撫で、抱き寄せ、誰にも聞こえない秘密事のように耳打ちした。


「私と浮気してみないかな?」


「え……?」


「ルーピン!!」


ハヅキがルーピンの突然の行動に、驚き頬を赤く染めた瞬間、木製の扉を破壊する勢いでスネイプが部屋に突入してきた。
その顔は日本でいう般若のような顔で怖さが何時もの倍以上になっている。


驚いたハヅキは振り向くと、恋人のあまりの怖さに、赤い顔を一気に蒼白にして目に涙を溜めカタカタと震え始めた。
そのハヅキを無理矢理ルーピンから引き剥がし、抱き上げると、睨みつけ、普段より幾分低い声で脅すように叫んだ。



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