「それなりに、何?私だって、十六年そこそこの“それなりに”がいるわ」
勢いで言われた返事に、強く睨み返す。
彼の喉がゴクリと鳴った。
──あぁ、マズイかも。
ヨザックの手が、足を下から撫で上げてくる。
躊躇いなくスカートの中に入り、ふくらはぎから太股までをその骨張った男の手が這って。
太股を持ち上げられると、簡単に両足の間を捕られた。
「何人、此処を許した?」
本当、笑えない冗談だ。
「何人、此処に咥え込んだ?」
ギシッとテーブルが鳴る。
こんな姿、ギュンターが見たら発狂しそうだ。
スカートをめくり上げ、足を曝し、男を睨みつけるなんて。
「ずいぶん下衆な言い方。貴方も、その一人になるつもり?」
「あいにく品の良い生活なんてしてないんでね、オレは」
「そう。それで、ウェラー卿に見せ付けるのが趣味なわけ?」
「は?」
ヨザックの視線が同じドアの前に向けば、恐ろしいくらいの笑顔でこちらを見るコンラッドが写る。
両腕と足を組み、誰も入れないためか、ドアにもたれ掛かったままこちらを眺めていた。
後ろにどす黒いオーラが見える。