大きな手で葉月の頭を撫でれば、真っ赤な顔がトロンと甘く緩む。
“最初にコンラッドに見せたい”
たまたま上手く出来たコーディネートを、始めは好きな人に見せたい、という何とも可愛らしい願い。
有利も皆も、叶えてあげたいと思わせたそのお願いの矛先が。
誰でもない、自身に向けられているという優越を感じるコンラート。
優越感を味わいたくて、少し隠れていたことは秘密にしておくべきだろうと思う。
幸せそうに自身を見詰める恋人の額に軽くキスを送ると。
今日はまだだったお茶をするために、葉月の部屋へと向かった。
「愛してるよ」
そう、愛を伝えてから。ありふれた愛が(何時だって君に惹かれ続けるから)
愛しい日
お題拝借:たとえば僕が 様