あの日約束した

・リアタイログ
・見習い時代シャンバギ〜現在シャンバギ


「バギー、勝負しようぜ。」

珍しくシャンクスから勝負を持ち込んできた。これにバギーが乗らないワケがない。

「いいぜ。お前よりおれの方が上だってことを分からせてやる。」

勝負とは言ってもシャンクスが持ちかけたのは腕相撲。袖を捲りあげ、いざとバギーが腕を出すとシャンクスがそれを制した。

「なんだよ、やらねぇのか?」
「やるぜ、やるが条件を付けとく。」
「ああ?条件?」

バギーは捲りあげた袖を戻し、肩をすくませる。若干やる気も萎えてしまった。そんなバギーを気にせず、シャンクスはにやりと不敵な笑みを浮かべた。

「おれが勝ったら将来お前を嫁に貰う、おれが負けたらお前の旦那になってやるよ。」
「………ふざけんな!!勝っても負けてもおれにメリットの欠片もねぇじゃねえか!」

バギーがその場を去ろうとしたとき。するりと右腕を組まされ、机に叩きつけられた。唖然としたバギーにシャンクスは爽やかな笑顔を浮かべる。

「…おれの勝ち、だな。」

このあとバギーがシャンクスに殴りかかったのは言うまでもない。




それからおよそ23年の月日が経ち。

「バギー!!迎えにきたぜ!!」
「ハデに帰りやがれインチキ野郎!」

シャンクスはバギーを追いかけ回していた。船内を逃げ回っていたバギーは、剥がれかけていた床板に爪先を引っ掛かけ、頭から突っ込んだ。倒れたバギーが起き上がる前に、覆い被さるようにシャンクスが馬乗りになる。

「さて、照れ屋のバギー。ハネムーンはどこがいい?」
「…ああクソ…好きにしやがれ…」

諦め呟くバギーににこやかに笑いかけると、シャンクスは小さく頷いた。




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