チリーンと夏の風物詩である風鈴が音をたてる。

しかし単刀直入に言うと暑い、もの凄く暑い。窓を全開にして風を取り込もうとしても蝉の鳴き声だけが響いてきて涼しさなんて全く無い。

「ねえ赤司くん、暑い。」

私は窓辺で涼しそうに本を読んでいる赤司くんに声をかけた。太陽にじりじりと照らされてこの部屋は暑いのに、何故か赤司くんだけが涼しそうなのだ。赤司くんは本をペラリとめくりながら一切視線をこっちには泳がさず、そうとだけ言った。暑くてじわじわと汗がでてきた。風は吹いてこないし暑さだけが増して何もやる気が起きなくて、はぁとため息をついたと同時に赤司くんがパタリと本を閉じた。

「名前、僕と一緒に居るのにため息なんていい度胸だね。」
「はい?」

赤司くんはそう言うなり、座っていたイスから立ち上がって私が寝そべっている畳のところに来て私の腕をつかみ体を起こしたと思ったら、赤司くんの顔が近付いてきて唇をふさがれた。ふわっと柔らかい感触が離れては触れて、ペロリと赤司くんの舌が私の唇を舐めた。その感覚にびくりと肩が動いて、身震いしてしまった。

「あ、赤司くんどうしたの。」
「名前が退屈そうだからセックスしようと思って。」
「いやいや今は真昼間で恥ずかしいし、何より暑いし無理だよ。」
「・・僕の命令は?」

あぁ、来た。赤司くんは私が抵抗しようとすると必ず僕の命令は?と聞いてくる。こうなってしまうと、私は赤司くんに逆らうことなんて出来ないのだ。嫌々ながらも、絶対です。と言うと赤司くんはにこりと微笑んで良い子だねと言って頭を撫でてくれた。犬じゃないけど、赤司くんに頭を撫でられるのが好きで思わず微笑んでしまった。

「案外乗り気なんじゃないか。」

そうじゃないと赤司くんに反論しようとした瞬間、赤司くんの手がやわやわと胸を揉んできてそういう気分じゃ無かったのについつい流されてしまう。

「やっ、赤司くん」
「服の上からじゃ物足りないかな。」

そう言うと、赤司くんは服ををめくりあっという間にブラのホックを外して片方の胸の頂を口に含み舌でころころとなめてきた。もう片方は指でつつかれてどんどん気分が変になっていく。

「あっ、だめ赤司くん」

私の静止も虚しく、触れていなかった彼の左手が太もものあたりを触れてきて、その感じがもどかしくて思わず足を擦り寄せてしまった。

「何時の間にこんなに淫乱になったんだい。」
「赤司くんの所為だもん…」





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