タタン、タタン、タタ、タタ、タタン。タタン、タタン、タタ、タタ、タタン。一定した律動を打ち込んでやましい気持ちを外に弾き出して、継ぎ接ぎだらけの時計に目を抜きやりて今を知る。タタン、

「それやめろよ」

――や、来た。やや、男はその白くとけた腕を側面に押しつぶすようにして斜め後ろに立つ。そのまま空間も一緒くたにして歪むか。ね、今あなたはどんな感情をお持ちでありますか?そんなことはどうでもいい、ナウが大事なのだから。彼が果たして何を隠しているのかなど耳程にも興味なし。タタン、タタン、タタ、タタ、タタン。

世界ってのはあたしたちの想像をもっと広々と裏切っているのさ。いくら憧れたって、それはまるで小指しか水面に出ていないマネキンを救うと息巻いている幼子の涙を舐めとるパーセントであって、宇宙なんて極々猥褻なもの。あんたがちっとも正確に育たないからこれを叩くしか能が無い女に成ってしまったのよ。レスポンスィビリティならたった今あなたに請求したばっかりだから、利息もつかないし返済期間は無限にある。

「愛してくれないと背後狙うわよ」
「じゃあ気をつける必要はねえな」

唇を押しつぶしてあたしのまつげは揺れた。タタン、タタン、タタ、タタ、タタン。いい振音でしょう。

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