■ワンダーランド・ホスピタル
▽ローリーさんと雛多と衣純
 
「2人の美しさの秘訣って何ですか」

突然聞かれてあたしたちは顔を見合わせた。

「美しさって、あたしたちに何で聞くんですか」
「俺たちそこまで美形って訳じゃないし」
「いえいえ、梅田さんはみなさん美形じゃないですか」
「ローリーさんには負けますけどね」

あはは、とヒナが笑う。
ほんとその通りだわ。ローリーさん本当綺麗だもの。惚れるまでは行かないけど、同じ女子として憧れる。

「そんなことないですよ」
「いやいや、俺たちなんか良くても普通よりちょっと美形なくらいだし。もっと美形なんてごろごろいますよ」
「そうそう。それよりもローリーさんの美しさの秘訣を知りたいですあたし」

するとローリーさんは笑っていった。

「日々のお手入れが一番ですね。するかしないかで大分変わりますし」
「日々のお手入れですか、か…」

そういえば、とヒナが言う。

「俺も最近トリートメント変えたんですよ」
「髪の毛の話かよ」
「だって俺パックとかしてないもん」
「あたしもよ。化粧もしたことないし。ただ洗顔の石鹸に少しこだわってるくらいだわ」

レモン配合の石鹸が最近好きなんですよ〜とあたしは言う。ヒナが「姉ちゃん夏休み中血眼で石鹸屋巡りしてたもんね」と言ったのでアッパーした。
言うなよそんなこと。

「良いですね。そういうのが美しさに繋がるのですよ」

ローリーさんが机の上にあったミルクティーを飲んだ。

「女性が美しくなるのは良いことです。勿論男性もですが。美しくさせるのは私の仕事であり、喜びですからね」

そう言うローリーさんはすごい綺麗な気がする。美しいものが好きな人は誰よりも美しい、なんて言葉が頭に浮かぶ。
ローリーさんは自分だけじゃなくて、他人が美しくなることを喜びと感じている。なんか素敵だなあって思う。
…あたしの柄じゃないかしら。

「もっと美しくなりたいと思ったらいつでも私に言ってくださいね。いつでも美しくさせてあげますよ」

そう言って笑ったローリーさんは今までみた誰の笑顔よりも美しくて、あたしは見惚れてしまいそうで目をそらした。

麗人の微笑み
(それはどこまでも美しく、)

******
ローリーさんとひないず話でした!
ひないずは一番おしゃれとか美容とか好きだからローリーさん話し合うかなって…!
ローリーさん本当綺麗ですうらやましい

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