![]() 「ユウジのテニスってどんな?」 「モノマネとテニスを融合したお笑いテニスや」 「それって……」 所詮、モノマネじゃん。 私はその言葉を飲み込んだ 『言わせない』 私をしっかりと見つめるユウジの目はそう言っている気がした 「ふ…そんな怯えた目すんなや」 私は怯えていただろうか。 「わかってんねん。技のコピーなんて所詮ニセモンや。俺も、仁王も樺地も。」 「ユウジ……」 「俺は天才やあらへん。金ちゃんも千歳も……別格や。あれは俺とは違う。違うと分かってても憧れる。天才になんてなれへんのに……」 「ユウジ!!」 驚きながらこっちをみたユウジの目はいつもより弱々しくて 「天才?なに言ってんの?ばっっっっかじゃない?勝ったもん勝ち!!!!勝ったらいいの!天才なんて知らん!ユウジはユウジ。モノマネでもなんでも勝てばいいの!」 「越野……」 「勝ったもん勝ち!!!!!!」 「せやな!」 「勝ったもん勝ち!!!!!!!!!!!!!」 「わかったって」 「勝った!!!!!!もん!!!!!」 「やかましいんじゃ!!!!何回言うねん!!!!」 キレツッコミをいれて豪快に笑う私たちは 天才にも負けない、最強なのです |