![]() 「ロゼ、婚約しなさい」 「おとうさま、こんにゃくとは?」 「大人になったら結婚することだ。」 「???」 「決まったことだ。婚約の儀は明日。結納はまだ先だが、夫となる者と儀式的に 会うのは初めてとなる。明日は正装して行儀よくしなさい」 その夜は寝られなかった。お父様の言ってることはあまり理解できなかったけれど、 明日何かが変わると思ったから。 実際は何も変わらなかったけどね 綺麗な着物を着て、髪を結い上げ向かった料亭で待っていたのは 大好きな萩くんだったから 「はぎくん?どうしたの、かっこいいね。おきもの」 「ロゼちゃん・・・ううん、ロゼ。ぼくはロゼのおっとだからね」 「こんにゃくのはなし?」 「そう、ロゼはぼくのおよめさんになるんだよ」 「え・・・」 「ぼくはすごくうれしい。ロゼは?」 「・・・うれしい!!」 難しい大人の話はよく分からないけど、萩くんの妻になれる・・・・・・ 懐かしくてムズ痒い、昔の話 「ロゼ」 そして、今に続く 「萩之介、おかえり」 ハッピーエンドの話 |